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不滅のNOBICYOUTH(ブログ)

過去の掲載誌から

骨の髄までロックな私が選ぶ魂のあるアルバムをぜひ聴いてみてください。ロックじゃない人にはあまりおすすめではありませんので悪しからず。

                   

 

 

DANIEL JOHNSTON/Discoverd Covered

『ローファイのゴッドファーザー』。ダニエルの愛に対する圧倒的な信念にただただ脱帽。調子が狂ったって、歌詞を間違えたって関係ないんだ。とにかく歌が心に響いてくるんです。染み入るんです。これは二枚組みで、一枚は本人がまだ死んでもないのにトリビュート盤。TEENAGE FANCLUB.,EELS,BECK,MERCURY REV,TOM WAITSなど私の好きなアーティストもみんな大好きだったんですね。でもオリジナルを超えられるカバー曲はひとつも無い。それぐらいに凄い唯一無二の存在感を示すダニエルはやはり天才。楽しい絵も描きます。友達の都築君は彼の原画を一枚インターネットで購入したそうな。

TORTOISE/Tortoise

言わずと知れたシカゴ音響派の重鎮トータス。これは1994年のファースト。今もなおマイナーなメンバーチェンジを繰り返しつつもコンスタントにアルバムを出し続けている。最新作はBONNIE `PRINCE' BILLYとの夢の共作。しかし大物同士の相打ち的な感もあり残念。今回この文を書くにあたり、ジャケットの内側をまじまじと眺めていたら、角度を変えると曲目などクレジットの下に隠れ文字発見!そこにはレコーディングに使用されたと思われる使用機材の羅列。カバーデザインはと気になって見ると、SEA AND CAKEのSam Precopでした。納得。

SONIC YOUTH/Hold That Tiger

N.Y.アンダーグラウンドシーンのカリスマ。1987年のシカゴでのライブ盤。とにかくライブがいい。初のソニック体験は大学一年の時と遅めでしたが、当時の衝撃を今も思い出させてくれるのがこれ。アンコールではラモーンズを四曲、オリジナルに忠実に演奏するとかろがまたいい。直系の自負かなと。曲のタイトルですが私的に邦題をつけてみると、『ステレオ神聖』『カトリックの塊』『タフ節』『頭に超特急』『パシフィック海岸高速』など、意味よりフィーリングでやられちゃいますね。ちなみに私の東京でのロルフィングスタジオの屋号は『NOBIC YOUTH』。もちろん彼らのバンド名をもじったのは言うまでもないでしょう。

PAPA M/Live From A Shark Cage

シカゴ一の奇人と称されるパパMことディヴィット・パホ。1999年このアルバムツアー、ジム・オルークとのカップリングで来日したとき、東京公演は仕事の都合で行けず、夜行バスに乗り大阪まで観に行った。ギターの音色のあまりの気持ち良さに、半分夢の中。アルバムタイトルはLive〜だがスタジオ録音。シカゴではスティーブ・アルビニが、ロンドンではステレオラブのティム・ゲインがレコーディングエンジニアを務めている。最近は自ら歌うことも多くなったが、これはすべてギターメインのインスト・ナンバー。他の楽器もおそらくパホがすべて演奏し、多重録音したものらしい。録音後の加工、編集に凝らないところが彼にとっての『ライブ』なんだろうと思う。、

PAJO/Pajo

これまた大好きなパホの最新(2005年)アルバム。こちらは歌モノ。スリントというハードコアバンドを経たのち、トータスのセカンドに参加、脱退後はプルマン、ボニー・プリンス・ビリー、ロイヤル・トラックスなどシカゴ周辺の多くのアーティスト作品に参加し、並行してソロ活動ではM、エアリアルM、パパMなどと名義変更を重ね、今回は自身の名を冠したセルフ・タイトルの作品。6曲目の「BABY PLEASE COME HOME」は彼にとっての新境地開拓というか、音的にはペイル・セインツあたりを彷彿させるややレトロな感じだがパホがやるから嬉しくなる。『Live〜』もそうだが彼のアルバムはブックレットの写真と、紙質がいい。今回は、潮が引いたあとの海辺と月が写されたモノクロ/セピアの写真が六枚あるのが象徴的だ。

HOWE HOME(HOWE GELB)/The Listner

ハウ・ホームはこのアルバム用の名義であって、本来はハウ・ゲルブ。2004年の初来日公演はキャリフォンを前座に従え、やりたい放題の破天荒なパフォーマンスを見せてくれた。ソロアクトでは、ポータブルCDプレイヤーでついさきほどのキャリフォンの演奏を録音したものを流し、それにギターをかぶせながら歌マネするといった芸当まで出た。やる気があるのか無いのか、つかみどころの無い人柄はやはり『砂漠のルー・リード』と呼ばれる所以だろう。彼が1980年以来続けているバンドGIANTSANDには、のちのCALEXICOとなるジョン・コンヴァーティーノとジョーイ・バーンズが参加していた。二人の抜けた穴は相当大きかったと思うのだが、こうしてソロを聴く限り彼の魂はいまだ飄々と砂漠をさまよい続けている。

PREFUSE73/Surrounded by Silence

この音楽館ではちょっと毛色が違うので、「えっ?」って感じ。ヒップホップだし。いや、ヒップホップなのか?よくわかんないけど。TOWN&COUNTRYのジョシュア・エイブラムスがベースやってるってんで買っちゃった。でも聴いてみたら充分にロック魂を感じた不思議なアルバム。たまにあるそういうこと。7曲目のBOOKSとのカップリング曲がかなり好き。

THE CLASH/London Calling

クラッシュに心酔し、人生の師と仰ぐ輩は数知れないはず。私もその一人。十代の頃は毎朝目覚ましがわりのジェニー・ジョーンズ。テンション上げながら一日が始まっていた。あれから二十年たった今、波待ちしながら鼻歌はルーディ・キャント・フェイルだし、ギターを触ればクラッシュ・シティ・ロッカーズのリフが出る。そんな兄貴達の最高傑作は一般的にいうとこれ。いつも仲違いしながら戦ってきたバンドだけど、やはり一番四人の個性がうまく噛み合ったという点では納得できる。この時期はライブも良くて、ブートレグだが『16tracks』は最高。一度きりの日本公演はなんとNHKがテレビ放映していた!何をやっても悲壮感や影のあるジョーだったが、死ぬまで正直であり続けた音楽人が後続に与えた影響は計り知れない。

BONNIE`PRINCE'BILLY/Master and Everyone

ここまで削ぎ落として自分をさらけ出せるものか。あるのはギターと歌だけ。それがかえって場の空気や緊張感をいやおう無しに伝える。ジャケットではわからないが髭とモミアゲの濃さに比して、おでこが異様に広い禿頭。歌詞は難しい言葉を一切使わないため、わからなくても染み入ってくる。健やかなる時も、病めるときも、これさえあれば万事OKってなもん。渋谷O'nestでのライブは弟のポール・オールダム、後に正式にコンビ名義スーパーウルフでアルバムを出すマット・スウィーニーを従えてのバンド編成で、それも良かったんだけど、やはり一人アコースティックバージョンが観たい!またぜひ来日してほしいアーティストの筆頭候補です。

JOHN FAHEY/Red Cross

2001年2月に惜しくも他界してしまった。ジム・オルーク、サーストン・ムーアらが敬愛するフィンガーピッキング・ギターの巨人ジョン・フェイヒィ生前最後のスタジオ録音作(ジャケットライナー引用)。ギター一本なのにとにかく音量がデカいし、クリアー。まるで彼が風呂場で弾いてるところに居合わせているかのような。音は風に乗り草原を駆け抜ける。そう、あの大草原の小さな家の風景そのままに。時には夜露に濡れた草の上で寝転がり「っつっつ冷たいっ。」と思うこともあるけれど。そんなときはお母さんがふわふわの白いタオルで包んでくれる。そんなアメリカの原風景(?)を彼は大切にしてきたのだろうと思いながらいつも聴いている。

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